『私たちの身体は食べたものでできている』の盲点

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清水綾香です。
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『私たちの身体は、食べたものでできている』と言われます。

毎日、何を選ぶかで数年後の自分のからだが変わるよ、ということを言っているのですね。

 

 

そう、確かに、私たちは食べ物を食べることで、もしくはサプリメントも補助的にとることで『生きていくために必要な栄養素』を体外から得ています。

 

『生きていくために必要な栄養素』と言えば、肉体を作るたんぱく質や脂質。

それらの体内での合成などに必要なミネラル・ビタミン。

そして、エネルギー源となる糖質。

 

これらが、体内で相互的に働いて、私たちの身体は、肉体を維持し、各組織・臓器の機能が発揮されて生きることができています。

 

だから、私たちの身体は食べたものでできている、と言うわけです。食生活が大切なのも頷けます。

 

 

ところが、ここに盲点があります。

 

 

どんなに考えつくされた理想的な食事をしたとしても、厳選した食材であったとしても、その方の消化吸収が十分に行なわれていなければ、せっかくの食べ物の栄養素の恩恵を、自分の健康のために最大限に活かしきれないのです。

 

なぜなら、その食べたもので身体を作る(健康の維持・増進する)には、栄養素を『体内に取り込む』ことが要だからです。

 

『体内に取り込む』とは【小腸から吸収させる】ことです。

 

 

 

【食べ物から栄養素を得る=吸収するしくみ】

たとえば、たんぱく質の場合。

 

 

よく誤解されてしまうのですが、食べた魚や肉、卵、大豆製品などのたんぱく質が、そのまま私たちの筋肉になるわけではないんです。

食べ物に含まれるたんぱく質が、いったん、分子レベルにまでバラバラに分解されてアミノ酸というものになり、やっと小腸で吸収できる状態になります。

そうして吸収されたアミノ酸が、体内でDNAの設計図に基づいて、新たにたんぱく質として再結成される、というしくみになっています。

 

これが、咀嚼に始まり、消化管での消化液によって行なわれるべき【消化分解】です。

 

たんぱく質に限らず、すべての栄養素は最小単位にまでバラバラにされてはじめて、身体の中に入る(吸収される)ことができるしくみになっています。つまり、【吸収する】には、【十分に消化分解される】必要があるのです。

 

 

 

【体内で栄養素が活かされるには】

引き続き、たんぱく質を例にして。

たんぱく質が消化分解され、アミノ酸の形となって小腸から吸収されてはじめて、身体にとって必要な成分や組織が作られ、身体の組織や臓器の機能を維持してくれているということについてご紹介してきましたが、身体の組織や臓器の機能を維持するためには、たんぱく質のほか、ミネラルとビタミンが必要になります。

むしろ、アミノ酸だけがあっても、ミネラルとビタミンがなければ、肉体を維持することはできません。

 

ところが、ミネラル・ビタミンは私たちの体内で必要量を十分に合成することができないので、たんぱく質(アミノ酸)同様、体外から得る必要があります。

ミネラル・ビタミンを、食べ物から得る=吸収するためにも、たんぱく質の十分な消化分解が要となります。

そのわけは、ミネラル・ビタミンは、食べ物の組織の中で、たんぱく質や脂質で作られた細胞膜に包まれているもの、たんぱく質とくっついた形で存在しているものがあるからなのです。

食べ物のたんぱく質が消化分解されると、同時にミネラル・ビタミンも食べ物の組織から流出してくるというわけです。

流出してこないものは、小腸で吸収されずに、排泄ルートをたどることになります。

これは、食事の場合に限らず、サプリメントでとる場合にも同じことが言えます。

 

 

【きちんと食べていても起こりうる 栄養欠乏】

私たち生物の身体は『たんぱく質の塊』と言われます。

 

たんぱく質(アミノ酸)を材料にして作られるものは、筋肉や骨など肉体を形づくっているものはもちろんのこと、

血液

一部のホルモン

免疫物質

神経伝達物質(メラトニン=安眠のホルモン、セロトニン=幸せホルモンなど)

など

 

これを見ると、たんぱく質は、健全に生きていくうえで根幹を成すような物質の材料になっていることがわかります。そして、そこには、ミネラル・ビタミンが必須だということ。

身体がどんどん大きくなっていく子どもはもちろんですが、身体のサイズが決まった大人であっても、新陳代謝で、役割を終えたものが新しいものに置き換わるということが常に行われているので、たんぱく質、ミネラル、ビタミンを定期的に体内に入れることは生命維持に欠かせません。そのほか、脂質、糖質も適切に取り入れることが大切です。

 

だからこそ、栄養素のバランスや規則正しい食生活が推奨されるわけですが、私がお伝えしたいことは、口に入れたものから栄養素を得るには、消化分解・吸収の場である消化管の機能が要だということなのです。

消化管の機能が何らかの影響で低下したり妨害されてしまっていると、食べているのに、生命維持に必要な栄養素の吸収が十分に行なえずに、栄養欠乏を起こします。

栄養欠乏があることで、症状や不調が起こっているケースもあるのはご存じでしょう。

 

何を食べると身体に良いかと意識を向けることもとても重要なのですが、その意識と行動を無駄にしないためにも、消化吸収力について意識を向けることはもっと健康管理の根幹を成す要素になります。

 

消化管の状態は、食べ方の影響も受けますが、自律神経によってその働きが調整されていることから、感情やメンタルの影響も受けています。

 

 

個人セッションでは、『どんなものを食べると身体に良いよ』ということもお伝えすることがありますが、その前に、消化管の働きをものはないかということについてを重要視しています。

消化管の働きに影響する要因としては、食生活の中に限定せず、その方の全体をみて調和がとれているかという視点を持って、お客様とお話することを心がけています。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 


自分らしく、自分を生きる 自分らしい食選び 食のモノサシ

https://shokunomonosashi.wordpress.com/

千葉県と東京都で、個人セッション・講座をしています。

 

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